里崎智也氏の「打てる捕手」理論。その最低ノルマは打率2割5分

  • 島村誠也●取材・文text by Shimamura Seiya  村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

 プロ野球・春のキャンプがスタートした。監督、コーチ、各ポジションで新たに期待の声があがるなか、捕手に関しては多くのチームが「正捕手」を決めあぐね、明るい話題はあまり聞こえてこない。今シーズンの球界の捕手事情について、野球解説者の里崎智也氏にあれこれと聞いてみた。

『捕手里崎智也のビジネス配球術』(チバテレビ)の収録後に、インタビューに応じてくれた『捕手里崎智也のビジネス配球術』(チバテレビ)の収録後に、インタビューに応じてくれた

「まず、12球団を見渡した時に『守備』ができるキャッチャーはたくさんいますが、『打てる』キャッチャーがいませんよね。そこが捕手全体の大きな課題です。守備と打撃が比例してないので、チームとしても打線の強化にならない。セ・リーグであれば、8番(捕手)、9番(投手)がアウトになるので戦略的にも苦しくなる。僕の現役の頃は......時代背景の違いもありますが、捕手で8番とか9番はいませんでしたからね。上位打線が凄すぎて8番とかはありましたけど」

 自身は「生涯成績は大したことないんですけどね」と謙遜するが、里崎氏の球歴は華々しい。2005年にロッテの正捕手としてチームを日本一に導き、翌年の第1回WBCでは日本代表の正捕手として優勝に貢献。ベストナインにも選出された。

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