【自転車】TeamUKYO、
大レースを2連勝でアジアランクの上位に

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  高木秀彰●撮影 photo by Takagi Hideaki

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第90回】

 ツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野――。毎年初夏に行なわれるこの2レースは、日本国内の自転車競技において、非常に重要な大会である。このステージレースで好成績を挙げると、国際自転車競技連合(UCI)の定めるUCIポイントを大量に獲得できるからだ。2016年シーズン、TeamUKYOは衝撃的な走りで自転車ファンの度肝を抜いた。

(前回コラムはこちら)

ツアー・オブ・ジャパンで悲願の総合優勝を果たしたオスカル・プジョルツアー・オブ・ジャパンで悲願の総合優勝を果たしたオスカル・プジョル 破竹の快進撃だ。

 5月末から6月に参戦したレースで、TeamUKYOは次々とめざましい成績を残した。2012年の結成以来、Jプロツアーなど日本国内のレースでは個人とチームの年間総合優勝などを達成してきたものの、世界の強豪チームを相手に戦うUCIレースでは彼らと互角というにはまだ力不足、と言わざるを得ないリザルトが続いていた。しかし今年のTeamUKYOは、過去のそんな苦戦を一気に払拭する強さを発揮している。

 そんな彼らの直近のレースリザルトを、順を追って見ていこう。

 5月29日から6月5日まで、8日間にわたり日本最大のUCIステージレース([2.1])、ツアー・オブ・ジャパンが開催された。このレースにTeamUKYOは、オスカル・プジョル、ジョン・アベラストゥリ、サルバドール・グアルディオラ、ベンジャミン・プラデス、中井雅路(みちまさ)と唯晶(ただあき)兄弟という6名の陣容で臨んだ。

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