【自転車】2016年のTeamUKYOは、
アジアでトップ3を目指す

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  高木秀彰●写真 photo by Takagi Hideaki

 今回の残念な結果に対して片山は厳しいコメントを出したが、同時に、自分たちの現状については以下のようにも話す。

「厳しい結果に直面して、自分たちには何が必要なんだろう......と悩んで考えることが、今年は必要なステップなんだと思います。チームとして考えると、強力な外国人選手を連れてきてボンボンと勝ってくれたほうが、ラクだし近道ではあるけれども、Jプロツアーはこのスタンスで戦っていく以上、今年がボトムだろうな、苦しいだろうな、ということを覚悟はしています。

 でも、この谷を自分たちの力で乗り越えると、その先は若手選手が成長してくれるだろうし、中堅も精神的にも強くなって、さらに伸びていってくれると思います。だって、自分たち自身が本当に強くなるためには、この苦労は絶対に避けて通れない道じゃないですか」

(次回に続く) 連載『遥かなるツール・ド・フランス』は毎月下旬に掲載

プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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