【自転車】TeamUKYOがJプロツアー個人&団体で「2冠」達成 (2ページ目)

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

 翌2014年は、個人部門でビセンテが連覇したものの、団体部門では宇都宮ブリッツェンに総合優勝を奪われ、TeamUKYOは団体総合2位で終えている。この年の彼らが、前年以上に個人の実力に頼る1年であったことは、シーズン全21戦中で6勝を挙げたうち、5勝がビセンテによるものであった――という結果にも反映されている。実際にチーム全体の総合力ではブリッツェンに一歩譲る状況であったため、それがチーム全員のポイント獲得でわずかに差をつけられ、団体優勝を逃すことにもつながっていったと言えるだろう。

 そういった過去2年と比較して、2015年のTeamUKYOはチームそのものが高い戦闘力を発揮した、という印象が強い。今シーズンは全24戦が行なわれ、TeamUKYOはそのうちの13勝を挙げた。チームの勝率は約54パーセント。過半数を超す勝率を達成していれば、団体総合優勝を達成するのは当然の帰結だろう。

 その13勝の内訳は、個人部門で総合優勝を獲得した畑中勇介が4勝。畑中以外にも、窪木一茂とオスカル・プジョルがそれぞれ3勝、パブロ・ウルタスンが1勝を挙げている。また、チームタイムトライアルでも2勝を達成していることも、チーム全体の総合力が昨年や一昨年よりも向上している証拠と言えるかもしれない。さらには、窪木が優勝して畑中が2位で終えた全日本ロードレース選手権や、「輪翔旗(りんしょうき)」こと経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップで畑中が優勝を遂げたことも、今年の彼らの強さを強く印象づけた。

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