2015.07.07

【自転車】欧州との歴然たる実力差。片山右京が考える「次の一手」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  photo by AFLO

 たとえば、テニスの錦織圭選手のようなレベルの存在が彗星のように登場すれば、一時的には世の中の注目を集めるかもしれない。しかし、現実にはそんな夢のような話は非常に可能性が低いし、仮にそんなズバ抜けた才能が登場したとしても、その選手が今後100年の自転車ロードレース界をひとりで牽引してくれるわけでもない。

 一方、ヨーロッパでは、100年以上も続く自転車ロードレースの歴史の中で何人ものレジェンドたちが次々と登場し、それが文化として現在の人気につながっているわけですよね。それを思うと、ヨーロッパのレベルに日本が追いつくためには、いったいどれくらいの時間と経験と汗と涙が必要になるのか。これは至難の業(わざ)ですよ......」

 競技水準を向上させ、欧州のレベルに近づけることは、日本の自転車ロードレース界にとって積年の課題であり続けている。2020年の東京オリンピック正式種目のロードレースで活躍できる選手を育成する――という意味では、これは喫緊(きっきん)の急務といってもいいだろう。

「重要なのは、東京オリンピックが終わった後もレースが連綿と続いていく中で、継続して選手を育成し、欧州に送りこみ、組織として安定して戦っていけるチーム体制作りを目指さなければならない、ということだと思うんです。