【自転車】片山右京が語る「TeamUKYOに『No』はない」 (2ページ目)

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  TOBI●写真 photo by TOBI

 このスケジュールが与件のものであるとすれば、期限は刻々と迫りつつある。かなり厳しい、と言ってもいいだろう。それならば、仮に来年のプロコンチネンタル化が不可能であったとしても、実現に向けて着実に前進していることを示すことができていれば、ひとまずはそれでも良いのではないか――と、片山に問いかけてみた。

 すると、片山は躊躇(ちゅうちょ)せずに即答した。

「たとえば、『2020年の東京オリンピックに間に合えばいいんだよ』と、一度期限を先延ばしにしてしまうと、いつまでもずるずると延ばし続けて実現できなくなってしまうかもしれない。だから、最初に立てた目標はたとえ厳しくても、あえて変えないでおきたいんです。ひょっとしたら、結果的には1年や2年、遅れてしまうことがあるかもしれない。でも、それはあくまで結果だから、僕たちは当初に立てた目標に向かって進んでいきます。

 それができないのなら、最初からプロチームを運営する資格なんかない。自分でそうきっぱりと決意して動いていると、不思議なものでパズルのピースは少しずつ揃いつつあるんですよ。たとえば、これがまったく前例のない事業で、『ゼロから全部立ち上げます』というのならともかく、すでにヨーロッパでは100年の歴史があって、ビジネスモデルも確立しているものをどうやって日本バージョンに移植するかという、要するにそういうことなんだから」

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