【自転車】開幕戦を制したTeamUKYO。その勝因は?

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第49回】

 全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)が主催する国内ロードレース選手権「Jプロツアー」の2015年シーズンが開幕。個人総合とチーム総合の2冠を目指すTeamUKYOは、開幕戦の地・宇都宮で幸先のいいスタートを切った。そこから見えてきた、新生TeamUKYOの武器とは――。

(前回コラムはこちら)

開幕戦を制したTeamUKYOの窪木一茂(中央)と3位のパブロ・ウルタスン(右)開幕戦を制したTeamUKYOの窪木一茂(中央)と3位のパブロ・ウルタスン(右) 3月15日、2015年のJプロツアー開幕戦・宇都宮クリテリウムが開催された。

「クリテリウム」とは、公道を封鎖して1周数キロの周回コースを設定し、その規定周回数の着順を争う形式のレースだ。特定の周回時などに一定間隔でスプリントポイントが設けられ、そこを先頭で通過した選手には賞典が与えられる。クリテリウムは総じて高低差の少ない平坦なレイアウトになることが多く、総走行距離は一般的なロードレースよりも短くなりがちだが、周回コースのコーナーを巧みに旋回しながら常に高いスピードを維持して走行し続けることが求められるため、選手個々の資質はもちろん、クリテリウムならではのチーム戦略が勝負を大きく左右する。

 今回の宇都宮クリテリウムは、栃木県宇都宮市郊外の清原工業団地に1周3キロの周回コースが設営され、全20周で争われた。スプリントポイントは4周目、8周目、12周目、16周目の終了時に設けられ、参加選手は20チーム141名。TeamUKYOからは、土井雪広、畑中勇介、窪木一茂、平井栄一、住吉宏太、オスカル・プジョル、サルバドール・グアルディオラ、パブロ・ウルタスンの8名がエントリーした。

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