【自転車】片山右京「地図制作会社がTeamUKYOを支える理由」 (2ページ目)

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

「弊社は、『情報を地図化する世界一の企業を目指す』というビジョンを持っています。その観点から、アスリートたちが頂点を目指す姿には、おおいに共感するところがあるんです。片山右京さんの自転車チームも、最高峰のツール・ド・フランスに向かって戦っていて、その姿勢に対して我々は、住む世界が違っていても同じ目標を持った者同士として、心から応援をしています。

 右京さんや選手・スタッフの方々の、自分たちの目指す目標に向けてひたむきに戦うチャレンジスピリットを、社員のモチベーションにつなげていきたい......。実際に、多くの社員が右京さんたちの活動に励まされ、『自分たちも、それぞれの分野でトップを目指そう』と奮起していますし、それこそが彼らを支援する大きな理由のひとつなんです」(寺本氏)

 もちろん、企業が広告を打って支援する以上、その世界に対して何らかのビジネスチャンスを見い出してもいる。寺本氏によれば、自転車ユーザーに対する地図案内は、大きな可能性を秘めているという。

「移動する物に対しては、ルート案内や位置情報が必要不可欠です。自動車でいえば、カーナビ事業は誰しも簡単に想像できると思いますし、歩行者に対しても、スマホの地図や歩行者ナビというコンテンツに我々は地図を提供しています。では、自動車と歩行者の次は何かというと、自転車に乗った方に対してルート案内をする――というビジネスが生まれてきます。

 環境にも優しい『自転車』という乗り物は、近年、その様々な長所が改めて見直されており、都市交通の重要な要素として、自転車道の整備も各地で検討されていると聞きます。競技用自転車に限らず、ツーリングや気軽なサイクリングを楽しむ方々にも、立ち寄りコースの案内やビューポイントの紹介、お店情報など、今後は様々なコンテンツが必要不可欠になってくるのではないでしょうか」

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