【新車のツボ172】スバル・レヴォーグ。旬なハイテクだけじゃない。地力が魅力のイヤーカー

  • 佐野弘宗●取材・文 text by Sano Hiromune
  • photo by SUBARU

 電動アシストがつかないエンジンも、燃費こそイマイチだが、軽快に回るフィーリングは文句なし。それに組み合わせられる変速機もほぼ新開発で、運転手の気持ちを正確に読み取って、微妙な速度調整もピタリと決まる。

 これらのツボは、新型レヴォーグが基本フィジカルから優秀な証拠だろう。フルインナーフレーム構造という凝ったボディ設計や、新開発1.8リッターエンジンなど、基本設計からしてスバル渾身の技術が満載なのだ。新型レヴォーグは国内では実質的にスバルの最上級商品でもあり、内外装の仕立ても上質だ。

 このように基本設計から手間ヒマかけた感が強い新型レヴォーグは、装備がフルトッピングでない安価なグレードでも、本質的な満足感が得られるのが嬉しい。電動化や自動運転などのわかりやすい新機軸をぬきにしても、機械としてのクルマ本来の地力がすごいのだ。それこそが、新型レヴォーグが2020年の年グルマに相応しい最大のツボだろう。

【スペック】
スバル・レヴォーグGT-H EX
全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1570kg
エンジン:水平対向4気筒DOHCターボ・1795cc
最高出力:177ps/5200-5600rpm
最大トルク:300Nm/1600-3600rpm
変速機:CVT
WLTCモード燃費:13.6km/L
乗車定員:5名
車両本体価格:370万7000円

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