【新車のツボ167】メルセデスAMG A45S 4マチック+。これがF1なのか...の目まぐるしい速さ (4ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 乗り心地もハッキリいって硬質。ただ、硬くきても不愉快でないのは、サスペンションがどんな低速でも、硬いなりに滑らかに動いているからだ。よほどコストのかかった高精度なサスペンションなのだろう。

 ただ、このコンパクトAMG最大の驚きのツボは、なにをどう考えても過剰性能としか思えないエンジンを積んでいるのに、メチャクチャよく曲がることなのだ。

 このクルマは"4マチック"という車名どおりに四輪駆動であり、強化しまくられたボディやサスペンションに加えて、前後だけでなく後輪の左右トルク配分まで行なうハイテク4WDが備わる。そのうえで、サスペンションやパワートレインの切り替えモードを最も過激な"スポーツプラス"にすると、もはや異次元の乗り物としか思えなくなる。

 フルに近い加速をすると前方景色はまるで2倍速動画のように流れて、場所とウデさえあれば、コーナーではあたかも後輪駆動のドリフトマシンみたくグリグリ曲がる。その速さと目まぐるしさは、もはやワタシのような素人の動体視力や三半規管では追いつかないかも?......という敗北感にさいなまれてしまう。いやはや、F1常勝集団のツボはやっぱりハンパない。

【スペック】
メルセデスAMG A45S 4マチック+(エディション1)
全長×全幅×全高:4445×1850×1410mm
ホイールベース:2730mm
車両重量:1640(1650)kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ・1991cc
最高出力:421ps/6750rpm
最大トルク:500Nm/5000-5250rpm
変速機:8DCT
WLTCモード燃費:11.4km/L
乗車定員:5名
車両本体価格:790万円(919万円)

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