【新車のツボ162】ボルボXC40。小粒でもピリリとイケてるSUV (4ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 インテリアも今の高級車に求められるハイテク機能は網羅しているのに、スイッチ類は最小限。ボルボといえば明るい色調の北欧家具風インテリアのイメージが強いが、若々しさが必要なXC40では、写真のように真っ赤なカーペット仕様を用意する。またサイズもボルボではもっとも小さいので、トランクも後席がピタリとフラットに倒せるなど、兄貴分以上に使い勝手のいい工夫をアピールする。こういう細かいサジ加減が「ボルボ=センスがいい」という、にくらしいほど巧妙なツボのアピールが効いているのだ。

 2018年3月に日本で発売されたXC40は、デビューからすでに2年近くが経過するが、ネットの書き込みなどを見ると、いまだに注文してから平均して半年以上の"納車待ち"が必要な模様だ。早い話が、大人気である。ただ、好調なのはXC40だけではない。ボルボは小規模メーカーに厳しい今という時代のなか、数年にわたって右肩上がりの成長を続けている。XC40を見ていると、そうやってフットワーク軽く時代のツボを突く商品づくりに、ボルボのたくましさが象徴されている。

【スペック】
ボルボXC40 T5 AWD Rデザイン
全長×全幅×全高:4425×1875×1660mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1690kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ・1968cc
最高出力:252ps/5500rpm
最大トルク:350Nm/1800-4800rpm
変速機:8AT
JC08モード燃費:12.4km/L
乗車定員:5名
車両本体価格:559万1666円

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