【新車のツボ141】スバルXV、スバルの大黒柱がこの値段は安い! (2ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 シツコイようだが、XVはインプの背高版。まずはインプをつくって、後追いでXVを開発......という時系列は、発売時期や開発陣の言葉からも間違いないが、実際に新型XVに乗ると「XVの背低版がインプだろ!?」と思ってしまう。つまり、主従関係が逆転したと錯覚するくらいに、新型XVのデキがいいのだ。

 日本でのスバルはスポーツイメージが根強い。しかし、今のスバルの実態はXVにアウトバック(第127回参照)とフォレスター(第50回参照)を加えた"車高高い系"の三兄弟が、世界販売の8割(!!)を占める。また、XVとインプをひとつのシリーズモノとして見ると、従来型でも世界販売の6割がXVだったそうで、もはや、ビジネス的には完全にSUV、そしてXVが大黒柱にして主力なのだ。

 というわけで、新型XVは国内でも先代以上のヒットねらい感がアリアリ。その最たるものが今回の取材車でもある1.6リッターだ。  従来型XVは2.0リッターを基準に、上級にハイブリッドを加えた2本柱ラインナップだった。対して、この新型でも2.0リッターが基準の2本柱に変わりはないが、もうひとつの柱が、今度は弟分的な1.6リッターであることが大きな違いだ。

 1.6リッターが用意されたキッカケは販売現場からのアツい要望だったそうで、技術陣は当初「インプより重いXVに1.6リッターは力不足に決まってる」と否定的だった。ところが、実際にモノをつくってみると、これが意外なほどよく走って商品化にゴーが出た。

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