【新車のツボ137】スズキ・スイフト、安い、軽い、速い(軽いから)の三拍子 (3ページ目)

  • 佐野弘宗●文・撮影 text&photo by Sano Hiromune

 これまでのスイフトは機動性を最優先したバシッと引き締まったアシまわりが良くも悪くも特徴だったが、この最新型のそれは意外と柔らかめである。まあ、そのぶん優しい乗り心地になったともいえるが、この日本であえてスズキの白ナンバー車を買うようなオタク筋(失礼!)からは「そこは販売現場の声を取り入れて、軟弱になったのか?」とツッコミが入りそうな気がしないでもない。

 ただ、何度もいうが、スイフトはとにかく軽い。走り好きのクルマオタクにとって「軽さは七難隠す」というのも一方の真実であり、新型スイフトの走りもアシの微妙なサジ加減の良し悪しを吹き飛ばすくらいに軽快で、小気味いい。そしてスピードが高まるほど、ボディの上下動やステアリングの手応えが高まって安心感が増すのは、やはりスイフト伝統にして欧州仕込みのツボである。

 そんなスイフトRS系で、高速直進性やコーナリングにいい意味で欧州風味が濃厚なのは、1.0リッター3気筒ターボを積む"RSt"と、個人的には思う。

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