【新車のツボ127】スバル・レガシィアウトバック目からウロコの、元祖なんちゃってSUV (2ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真  text&photo by Sano Hiromune

 スバル=富士重工は自動車メーカーとしては小規模。SUVは当時から流行のきざしを見せていたものの、スバルに新型SUVをゼロから新開発するほどの体力はない。そこで編み出されたのが、ワゴンの車高だけを上げて、"新しいカタチのSUV"といいきってしまう手法だった。いわば苦肉の策である。

 発売当時は"ちょっと奇妙なレガシィ"として、一部の変なモノ好き(さらに失礼)のノリモノだったグランドワゴン=アウトバックも、時代とともにジワジワと人気が出て、とくに世界最大票田のアメリカではちょっとしたカリスマ的存在に成長する。

 あげくの果てに、先代の5代目レガシィでは、アメリカ向けは元のツーリングワゴンをなくしてアウトバックに統一。そして一昨年にデビューした現行レガシィでは、あの(かつてはレガシィの代名詞的存在だった)ツーリングワゴンが世界的に廃止! 日本でもアウトバックのみとなってしまった。さしずめ『軒を貸して母屋を取られる』ということか!?

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る