2021.12.21

村上佳菜子さんに宮司愛海アナが聞いたアイスダンスの魅力とシングルとの違い。「髙橋大輔選手の挑戦はすごいことなんです」

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

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【アイスダンス小松原組の魅力】

宮司 小松原組は、外国人にも負けないようなダイナミックなリフトやスケーティングが魅力のひとつだと思いますが、村上さんからご覧になって、小松原組の魅力はどんなところですか?

村上 小松原組のふたりがすごくアイスダンスを楽しんでいるなというのが印象的です。やはり夫婦ですから、息の合った滑りをしていますね。たとえば、美里選手がつまずきそうになった時に、尊さんがパッと支えてあげているところなど。本当に細かいところで息が合っています。7位に終わったNHK杯のあとはちょっとメンタルが弱くなってしまっているようなインタビューの答えもあったんですが、ふたりにはとにもかくにも、これまで積み上げてきたものがあると思うので、それを信じて全力でやってほしいなという気持ちは本当に強いです。

宮司 そうですよね。お互いを信じる気持ちが演技に出るのがアイスダンスなのかなと思います。

村上 滑りってすごくメンタルが出ると思うんですよ。シングルのジャンプはちょっと不安でもグッて力を入れればいけたりすることもあるんですが、本当にその時の気持ちが出てくるので。「あ、不安そうだな」とか「緊張しているから体が硬くて伸びてないな」というのは見ていてわかります。アイスダンスは滑りがメインになってくる競技だから、メンタルってすごく大事だなと思いました。

宮司 でも、そこがふたりでいることで補い合えたりもするんでしょうね、きっと。

村上 どちらかがサポートしてあげるというのが大事なことなのかなというのは、今までたくさんの選手を見てきて感じます。

【アイスダンスが発展するために必要なこと】

宮司 村元・髙橋組と小松原組は、お互いが刺激を与え合う存在になっていると思います。日本のアイスダンス界がこれからさらに進化していくためには、どんなことが必要だと思いますか?

村上 私はシングルで活躍した髙橋選手がアイスダンスに挑戦しているということ自体が、日本のアイスダンスの発展に向けてすでに大きいと思っていて。これで「ちょっと一回やってみようかな」って思う子たちが出てきたと思うんですよ。

宮司 確かに。シングルではなくてまずアイスダンスをやりたいという子もきっと出てきたでしょうね。

村上 あとはもうちょっとカップル種目が練習しやすいような環境が日本にもできてくると、もっともっとアイスダンスやペアは伸びてくるんじゃないかなと。今だと海外に練習しに行かないといけないっていう環境だと思うんです。

宮司 それはアイスリンクの環境が、ということですか?

村上 そうですね。シングルの子たちは一般滑走のリンクでも練習できるけれど、アイスダンスやペアになると危なくて、どうしても滑ることができなかったりします。カップル種目の選手たちが自由に練習できるような環境がもっと整ってくると、もうちょっと気軽にチャレンジしやすいのかなと思います。