宮司愛海アナが今季プロ野球のみどころを紹介。最も気になるルーキーは? (3ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi


【目が離せないルーキー陣】

 そして、今シーズンは期待のルーキーも盛りだくさんです。中でも、阪神の佐藤輝明選手と巨人の秋広優人選手の二人は、文字通り「大型」ルーキーの代表ですよね。

 阪神・佐藤選手はオープン戦でここまでなんと6本の本塁打を放っており(3月18日時点、6本はオープン戦新人最多記録)、その力強いスイングと打席での堂々とした姿からは、すでにベテラン感すら漂っています。特に、2月18日のDeNAとの練習試合で放った、バックスクリーンを越える「推定140m弾」には衝撃を受けました。谷繁さんは「ストレートを待っていても変化球を打てるバッター」とテクニック面でも絶賛し、"采配の賢者"真中さんは「(シーズン通して出続ければ)30本塁打は打てる」と断言。新人王を狙うと公言している佐藤選手が、オープン戦の勢いそのままにシーズンに入っていけるのか、ぜひ皆さんも注目してください。

 そして、巨人にドラフト5位で入団した秋広選手は、球界最長身の2mという恵まれた体格の持ち主。打撃フォームがあの大谷翔平選手に似ている...!?と話題になったルーキーです。

 真中さんの取材によると、「巨人で一番(打球を)飛ばすのでは...?」という声も聞かれるほど。オープン戦では、中盤打てずに苦しんだ時期もありましたが、うまく体を使って狙いに行く力、特に腕をうまくたたんでインコースに対応する力は解説陣の皆さんが評価していました。3月19日に2軍降格となってしまいましたが、高卒ルーキーで開幕スタメンとなれば、球団では王貞治さん以来62年ぶり。原辰徳監督はどんな判断を下すのでしょうか。

 ほかにも、広島の栗林良吏投手、DeNAの牧秀悟選手、ヤクルト木澤尚文投手......など楽しみなルーキーはたくさんいますが、個人的に最も注目したいのは、楽天の早川隆久投手です。3月14日のオープン戦(対DeNA)では田中投手に次ぐ2番手としてマウンドに上がり4回無失点。大エースからゴールデンルーキーへのリレーが話題となりました。前回登板で課題に挙げていた「変化球の腕の振り」をすぐさま修正する対応力、冷静さ。さらに、田中投手の背中を見ながらデビューシーズンを過ごせるという"めぐり合わせ"。

 早稲田大学の後輩だから、というわけではありませんが、今シーズン絶対に何かを起こしてくれる期待の選手だと感じています。

 まだまだ注目したい点はあるのですが、今回はこのあたりで。

 2021年も、プロ野球が日本を元気にしてくれることを楽しみにしています!

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