上村アナがゴールボールを体験して驚き。女子代表選手の「必殺技」を知る (2ページ目)

  • photo by Yamamoto Raita

 実はコートラインの下には3ミリ以下の紐が入っていて、選手はそのラインの凹凸を手で触ったり、足で踏んだりすることで位置や方向を把握します。座りながら、いつでも動ける体制をとって自陣のゴールをガードして、ボールを取ったらすぐに投げ返す。ボールをバウンドさせなくてはいけないエリアも決まっているため、とにかく空間認識が必要な非常に難しい競技です。

 また、守備側の選手がボールに触れてから10秒以内にスローイングしないといけないルール(10セカンズ)もあるので、静と動が交互に猛スピードで試合が続いていきます。

 私がゴールボールという競技を初めて知ったのは、ラジオ番組『千葉ドリームもぎたてラジオ』での取材でしたが(東京パラリンピックのゴールボールの会場は千葉ポートアリーナの予定)、最初に試合を見た時、思っていたよりも激しいスポーツでびっくりしました。

 欠端選手は盲学校に高校から入って、1年生の時に体育の授業でゴールボールに出会いました。しかし、授業では男子混合チームだったので「見えていないなかであのボールを取とるのは怖い」と思って見学。それもそのはず、男子の場合は守備側にボールが来るまでのコート9mの距離を0.5秒でボールが移動します。その0.5秒の間に鈴の音を聞き分けて、自分が守るのか隣の選手に任せるのか判断しなくてはいけません。恐怖から始まったゴールボールとの出会いでしたが、2年生の時にまわりから言われて渋々参加したら楽しくてのめりこんでいったそうです。

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