帰ってきたキャプテン長谷部誠は、「残り2試合、1つ勝てばいい」と冷静 (2ページ目)

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita 軟骨は「今の医学では再生させることができない」とも言われており、同じようなケガをした選手が復帰できずに引退を余儀なくされることもある――。そのため、長谷部選手はケガの名称を聞いた時、それを受け入れるのに時間がかかったそうです。

 それでも、「8月末にはピッチに戻る」という目標を立てて手術後のリハビリを懸命に続け、順調に回復。今月開幕した今シーズンのブンデスリーガで、2試合連続のフル出場を果たしました。開幕戦後に中山雅史さんが現地でインタビューした際には、回復具合は「まだ7割くらい」とのことでしたが、コンディションはかなり戻ってきているようです。

 長谷部選手は浦和時代にもヒザをケガしていますし、2008年から6年間在籍したヴォルフスブルクでは、試合に出られないどころか、練習を一緒にさせてもらえないような"干された"時期もありました。そんな時、長谷部選手は「サッカー選手として、人間として成長できるチャンス」と自らを奮い立たせ、逆境を乗り越えてきたといいます。

 その姿は、同じように海外リーグで戦う日本人選手たちにも勇気を与えてきたはずです。だからこそ、以前、内田篤人選手が「代表の練習のランニングで長谷部さんのすぐ後ろを走るのは、キャプテンの長谷部さんを少しでも支えたいから」と明かしてくれたように、多くの選手から慕われているのだと思います。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る