控えめな金髪ボランチ・山口螢選手の最大の目標とは? (3ページ目)

 また、山口選手は欧州サッカーの試合を観るのが好きで、ほとんどの試合を録画して見ているそうです。外国人選手の情報にも詳しく、柿谷選手に「あの選手はどんな選手?」とよく聞かれるそうなので、どこのチームでプレーしていて、こうした特徴の選手、とすべて細かく教えているといいます。一番好きな選手は、同じMFとして参考になることが多いということで、ユベントスのチリ代表MF、ビダル選手。

photo by Murakami Shogophoto by Murakami Shogo 現在、日本代表には山口選手、柿谷選手のほかに、香川真司選手、清武選手、乾貴士選手と元セレッソの選手がそろっています。山口選手はその全員と、「W杯で一緒にプレーできれば」と思うと同時に「自分はW杯で活躍したい。スタメンでピッチに立ちたい」とはっきり口にして、ザッケローニ監督へのアピールも忘れていません。

 日本代表チームの起爆剤になれる山口選手のような若手が現れたことで、ザックジャパンのレギュラー陣も「ポジションは安泰ではない。うかうかしてられない」と思うはずです。W杯ブラジル大会は、高温多湿の過酷な状況と言われているうえに、移動も長距離ですから、スタミナに自信がある山口選手がいることは、大きなアドバンテージになると思います。

 最後に、今後の海外移籍の可能性に関して質問してみたところ、その答えは、丸とバツの両方。香川選手や清武選手、乾選手が海外リーグで活躍する姿を見て、行きたい気持ちは「もちろんある」といいます。その一方で、「今の目標は?」という質問に対しての答えは、W杯や海外移籍ではなく「セレッソを優勝させたい」というもの。「今のセレッソのメンバーで勝たなくてどうするんですか」。本気でそう思っているのが伝わってくる力強い返事でした。

 山口選手が目標をひとつずつクリアしていき、納得の行く道を歩みながら世界へ羽ばたくことに期待しつつ、6月のW杯ブラジル大会を楽しみに待ちたいと思います。

折山淑美/構成

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