ガーナ戦で注目の柿谷選手と内田選手、それぞれが内に秘める思い

 9月10日に行なわれる『キリンチャレンジカップ2013日本代表対ガーナ代表』の一戦。私が注目している選手のひとりが、ザックジャパンの新戦力として高い能力を発揮している柿谷曜一朗選手です。

 柿谷選手は2006年にセレッソ大阪に入団。同期には香川真司選手がいました。当初は、U-17代表での活躍もあって、柿谷選手のほうが香川選手より注目度は上だったといいます。

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita しかし、柿谷選手はなかなか出場機会に恵まれず、その後は練習遅刻などが原因で、チームからペナルティを科されることもありました。そして、2009年にはJ2の徳島ヴォルティスに移籍──。

 一方、香川選手はセレッソ大阪でチームの中心になっていくと、2008年に日本代表に選ばれ、2010年にドイツのドルトムントへ移籍。現在はマンチェスター・ユナイテッドに所属しています。そんな香川選手の活躍を見て、柿谷選手の心中は複雑だったのではないかと思います。実際、徳島時代に「『俺はこんなものなのか......』と思ったこともあった」と柿谷選手はその頃の気持ちを話してくれました。

 それでも、徳島で徐々に出場時間を増やし、結果を出していった柿谷選手は、チームの中心選手に成長。そして、2012年にセレッソ大阪に復帰すると、今シーズンからは背番号「8」を背負ってプレイしています。

「8」は森島寛晃選手、香川選手、清武弘嗣選手がつけていたセレッソ大阪のエースナンバー。今シーズン、Jリーグの試合後に柿谷選手にインタビューをしたとき、柿谷選手自身、「この番号への思い入れは強い」と語ってくれましたし、普段使うバッグにも「8」という数字が入っているほど愛着があるのです。また、苦しい時期を乗り越えただけに、「毎日、一生懸命、努力を怠らずに頑張る」と何回も口にしていたことが印象に残っています。

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