大谷翔平、中村奨吾、家長昭博がガムを噛んでプレー。噛む力とパフォーマンスの関係とは (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • Photo by Getty Images

 それを実践し始めてから3年。千葉ロッテマリーンズは2019年の4位から、2020年、2021年と2年連続で2位となる躍進を見せた。川崎フロンターレは2019年こそ4位だったが、2020年に優勝に返り咲き、2021年は連覇を達成した。もちろんさまざまな要因はあるが、どちらのチームも噛む力を整える取り組みによって、調子が上向いた可能性は考えられる。

 ちなみに選手が使用している専用ガムは一般的なガムとは特徴が異なっている。一般的なガムは噛んでいくにつれて、硬さが大きく変化するのに比べ、アスリート専用トレーニングガムは、噛みはじめからの硬さの変化が少ない特別な設計となっている。噛んでいる間中、しっかりとした噛み応えが続くことで、噛むことのトレーニングに適している。また、すべてのアスリートの意向に合わせられるように、ソフト、ミドル、ハードの3段階の硬さのガムがあることも特徴の一つだ。
 大谷翔平、中村奨吾、家長昭博をはじめ、日本人でも試合中にガムを噛んでプレーしている選手が少しずつ増えてきている。ひと昔前であれば、よく思わなかった人もいた。しかし今後さらに「噛むこと」とパフォーマンスの関係が明らかになっていけば、「勝つためにガムを噛もう」と指導する未来になっていくのかもしれない。

3 / 3

    関連記事

    キーワード

    このページのトップに戻る