MLBで初の開幕投手を担うマエケン。オンラインでファンと直接交流も (2ページ目)

  • PROMOTION 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke

 その裏にあった要因の一つに、チェンジアップの握り方を変えたことがある。シーズンオフの11月、日米野球で来日した前田に聞くとこう話した。

「チェンジアップは今年から握り方を変えてすごく有効になったボールです。これまでは有効に使えていなくて、昨年は良くありませんでした。何かを変えないといけないと思ってやった結果、すごく良くなりました」

 それまでは親指と人差し指で円をつくるような「サークルチェンジ」を投げていたが、人差し指と中指ではさむ「スプリットチェンジ」に変えた。フォーシームのような軌道から打者の手元で沈むこの球は、2018年に被打率.164を記録し、MLBの公式サイトで「最も攻略されにくかった球種」の第1位に選ばれた。

 前田のクレバーさは、キャリアアップを果たす上でも大きな武器になっている。ドジャースではシーズン途中からリリーフに回るシーズンが続き、19年オフ、トレードを志願してツインズに移籍した。メジャー最高峰の戦力を誇るドジャースでは契約条件の兼ね合いもあり、起用法に不本意な部分もあった。それより先発として高く評価してくれるツインズに移籍し、自らチームを押し上げることを選択したのだ。

 コロナ禍の2020年シーズン、新天地では11試合に登板して6勝1敗、防御率2.70、WHIPという1イニングに何人の走者を塁に出したかを表す数値はリーグトップの0.75だった。そして今年、メジャー初の開幕投手に選ばれたのである。

「開幕戦の緊張は投げる人にしか味わえないと思うので、僕は特別な日だと思っています。それをメジャーリーグの舞台でできるのはすごく光栄なことだし、楽しみたいと思います」

 自身のYouTubeチャンネルでそう語った前田は、先を見ながら常に自身を変化させ、ついにメジャーでエースと認められるところまでたどり着いた。昨季の活躍もあり、右腕に求められるところは大きい。4月には33歳を迎え、投手として円熟味を増すなか、今季はどんな高みを見据えているのだろうか。

 前田がシーズン開幕戦のマウンドに立つ直前の3月28日、「祝 開幕投手! マエケン オンラインファンミーティング!」と題したオンラインファンミーティングでは、そんな質問を直接投げかける機会も用意されている。

 28日午前10時から行なわれる同イベントではおぎやはぎの矢作兼さんがMCを務め、野球談義に花が咲きそうだ。シークレットゲストも登場し、プレゼント企画もあるとか。

 楽しみなシーズン開幕を待ち切れないファンにとって、濃密な時間を楽しめそうだ。

【祝 開幕投手! マエケン オンラインファンミーティング!】
開催日時:3月28日(日)10時~開始予定(イベント:1時間予定)
参加代金:3,500円(税込)
視聴方法:PCまたはスマホでの視聴(ブラウザ上でアプリケーションにて配信)
※受信方法詳細は申込当選後にメールでご案内します
申込期間:3月20日(土)~25日(木)23時59分 ※抽選エントリー方式
当落発表:3月26日(金)15時~随時発表

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