2019.02.21

現地ドイツでの直撃取材で、「はんぱない」サッカー熱を実感!

 そんな激戦の余韻が残る翌日にはフランクフルトに戻り、公開練習の見学と選手へのインタビューを実施。その様子を、角田さんが執筆した原稿で振り返る。

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 気温が低く少し雨が降るなか、フランクフルトのホームスタジアムの横にある練習場で公開練習が行なわれた。この日は、ブレーメン戦で途中出場した選手やリザーブの選手を中心に、リラックスした様子でメニューをこなしていった。

 前日の試合にフル出場した長谷部は、室内で軽めのトレーニングをこなしたのみで練習場には姿を見せず。しかし、最後のゲーム形式の練習が終わった後、DFの マルコ・ルスがチームを代表してインタビューに答えてくれた。

 ルスは2016年5月、片方の精巣にガンを発症していることが発覚。翌日の昇降格プレーオフの試合には先発出場したものの、その後に手術を行ない、長期離脱期間を経て昨年3月に復活した選手だ。久しぶりにヴェーザーシュタディオンのピッチに立ったルスは敵地でも歓迎されていた。

インタビューに答えてくれたマルコ・ルスインタビューに答えてくれたマルコ・ルス ――昨日の試合で後半途中から出場した際、スタジアムアナウンサーから「(ガンの治療から)元気になってよかった」とアナウンスがあり、ブレーメンサポーターからも拍手が起こっていましたが、気づきましたか?

「もちろん気づいていたよ。そのアナウンサーとは試合前に少し話をしたんだ。彼は僕の活躍を祈ってくれていて、『また元気に、ブレーメンのピッチに戻ってきれくれてうれしい』と言ってくれた。あと、ファンのなかには立ち上がってまで拍手をしてくれた人たちもいたし、とてもすばらしい振る舞いだったと思うよ」

――同じDFである長谷部選手の印象は?

「今季のハセは、リーグでもベストなDFのひとりに数えられている。確実にボールを扱えて視野が広く、経験も豊富だ。彼のことは、ヴォルフスブルク時代に同僚になった2011年から知っているけれど、近年はさらなる成長を遂げている。今の段階でもトップレベルだし、病気やケガもなく健康でいられることを願っているよ。彼自身にとっても、チームにとっても、それが何よりも大事なことだね」

 練習後でも疲れを見せずにインタビューに応じてくれ、写真撮影にも笑顔で対応してくれたルスの、今後の活躍に期待したい。

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すべての取材を終えた角田さんは、今回のドイツ取材をこう振り返った。

「初めて現地で見た試合は、足元の技術だけでなく、パスや攻守の切り替えなど、選手たちのプレーのスピードが早くて驚きました。サブの選手中心の練習でも、楽しみながらも厳しく激しくやっていて、選手たちの意識の高さ、ブンデスリーガのレベルの高さを感じました。

 スタジアムに観戦に来ていたファンも、すごい熱量でチームを後押ししていた。そういった面でも、日本サッカーが見習う部分があると思います。今回の経験を、自分の今後の活動に生かしていきたいです」

 ドイツサッカーの真髄を肌で感じた角田さん。選手として、指導者として、取材で得た"はんぱない"ものを還元していってくれるだろう。

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