高校テニス部員に課せられた、プロの「キツすぎるトレーニング」とは? (5ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by adidas Japan

アディダスのテニスシューズ「Barricade 2018」アディダスのテニスシューズ「Barricade 2018」 そして、そのような意識づけは、若いころに耳にしたコーチやトレーナーの言葉、さらには憧れの選手との出会いも大きく影響してくるのだと、自身の経験を踏まえて言う。

「僕が小学3~4年生のときに、(ステファン・)エドバーグがアディダスのイベントで当時通っていたテニススクールに来たんです。そのときの記憶や感動は、ちょっと一緒に打ち合っただけでも残って......。そういう経験って、短時間でも子どもながらに吸収して成長できると思います」

 そう述懐する33歳のベテランは、今は自らが次世代に感動を与え、成長を促(うなが)す存在となる。また内山も、今回のイベントの最後に肩で息をする参加者たちに向けて、「厳しいトレーニングという印象が強いでしょうが、僕もやりました。僕も今のみんなと同じ顔をしてやったことで、今ここに立っています。なので、これからも続けてください」とエールを送った。

 今回のイベントに参加した人数は30名弱で、その時間も限られた。それでも、瑞々しい喜びに縁取られた経験と知識を持ち帰った個々が、まずは自ら教えを実践し、さらには周囲に伝え広めていくことで、可能性の扉は次々に開かれていくはずだ。

「アスリートとは、クリエイターである」をモットーとするアディダスが目指す地点も、"アスリート=クリエイター"たちがより多くのアスリートを創造することにあるのだから――。

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