ミロシュ・ラオニッチが原宿に出現。明晰な頭脳で語る「日本の美徳」 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「もちろん僕が用具メーカーに求めるのは、革新的な技術とパフォーマンスの向上。ニューバランスには、それらが揃っているのは間違いない」

 そう前置きしたうえで、「それに加え、僕がニューバランスとの関係性で何よりもうれしく思うことは......」と彼は続ける。

「それは、彼らが僕の人間性を知ろうとしてくれることなんだ。ニューバランスは家族によって経営されている会社で、非常に絆が強い。同時にとても謙虚で、質素で、勤勉だ。ジム(・デービス/米ニューバランス社会長)とその家族たちは、みんな同じ理念を共有している。そのような企業との関係性は、単なる"署名"で築かれるのではない。ビジネス面だけでなく、もっと身近で、家族のような絆を感じることができるんだ。

 ニューバランス社が、人と人のつながりを重要視してくれているのがよく伝わってくる。僕はジムやスタッフたちとよく話すが、その大半はビジネスではなく、個人的な話題なんだ。だから、彼らは僕の生活や性格を熟知してくれている。同時に僕も、彼らの家族をよく知っている。彼らの愛犬のことすらね!」

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