岩政大樹がプレゼンに挑戦。「ディフェンダーの極意」に熱弁をふるう (2ページ目)

  • photo by Akutsu Tomohiro

 岩政氏は、鹿島の戦いぶりを「勝つことからブレない。具体的には、ダメなら変えるということ」と振り返り、さらにこう力説する。

「強いチームには、相手や試合の状況によって、勝つための選択肢がいくつかあります。負けるチームというのは、一度傾いてしまうと、そこから戻ってこようとしません。最初から選択肢がないわけではありません。ただ、なんとなくあやふやになって、極端に振り切って可能性を狭めてしまうのです。『当たって砕けろ』ではなく、当たってダメだと思ったら、当たり方を変えてみたり、タイミングを変えてみたり......目の前の相手に勝つための方法を考えなければいけません。要するに、勝負事は一択になってしまったら勝てません。考えることをやめてしまったら、勝負に勝つことはできません。勝てるチームとそうでないチームの差は、選択肢があるか、ないかの違いです」

ディフェンダーの「切る」「滑る」「読む」についての考え方

 イベントの後半は、ディフェンダーとして「切る」「滑る」「読む」という3つのキーワードを元にプレゼンを行なった。

 まず、「切る」というのは相手の"障害物"になることだという。

「うまいディフェンダーはゴールキーパーと連携します。ゴールキーパーが、右側の方が防ぎやすいなと思っているときは、あえて逆側(左側)に立ちます。むやみに、ただ相手選手の正面に立とうとすると、コースを空けてしまうと同時に、ゴールキーパーの目線からボールを隠してしまう状況になってしまう。それによって、ゴールを奪われる確率が上がってしまうんです」

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