2017.04.26

「振り切れ!」。土居美咲、
世界ランク20位という目標達成のために

  • 津金一郎●文 text by Tsugane Ichiro  五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

 現在世界ランク52位の土居。さらなる活躍が期待される 現在世界ランク52位の土居。さらなる活躍が期待される
 私のテニス人生を振り返ると、根っこの部分が「できる、できる」に通じているところもあるんです。6歳からテニスを始めて、17歳でプロに転向したんですけど、ジュニア時代に全国制覇を多くしたわけではなく、1回しか優勝していない。成績的に考えたら普通は大学に進学するかで迷いそうなところですけど、そういう発想はまったくなくて、勝手にプロになれると信じ込んでいました。そのあたりが今に通じているかもしれませんね。

 ただ、やっぱりプロになってからはトントン拍子ではいかなかった。最初に苦しんだのがランキング100位の壁。100位を切るとグランドスラムで本戦からストレートインできるので、当初はそこを目指していたのでけど、なかなか切れませんでした。2009年からプロになり、2010年から海外ツアーを回るようになりましたが、初めて100位を切れたのは2012年でしたから。その前に100位を切るチャンスは2、3回あったのに、目標が間近になるとその度に負けてランクを大きく落とし......。スランプとまでは言わないけれど、本当に苦労しました。

 その理由を探せばフィジカル面、技術面などいくつも思い浮かぶのですが、一番大きな要因は、メンタル面だったなと思いますね。あの頃を振り返ると、実際に試合会場にいて、コートに立っているのだけど、ちゃんと戦えていなかったなと思います。試合の雰囲気に飲まれたり、対戦相手の選手に憧れを持っていたりして、気持ちの部分できちんと試合に臨めていなかったんです。