オッサンが『仮想日本シリーズ』に挑む。黒田vs大谷の結末は (3ページ目)

  • 長谷川晶一(12球団ファンクラブ評論家Ⓡ)●文 text by Hasegawa Shoichi

 勧められるままにスマホにダウンロード。あっという間に準備が整う。簡単すぎて驚いた。

「優勝記念ということで、広島と日本ハムの選手でプレーしてみて下さい。あとは、自由に遊んでもらって構いませんから!」

 編集者からの注文はそれだけだった。――こうして、僕にとっては久々となる野球ゲーム漬けの日々が始まったのだ。

あまりのリアルさに夢中でプレーする日々

 チーム名は「はせがわジャパン」とした。ダサいけど、他に思いつかなかったから仕方ない。始めてみて、すぐにハマった。とにかくリアルすぎるのだ。相手投手の配球を読むバッティング術や、逆に相手打者の苦手コースを突く徹底したピッチング術。いずれも、野球マニアにはたまらない駆け引きの妙の連続だった。

 十字コントローラーしか知らない世代なので、勝手に「操作が難しいのだろう」と思いこんでいたのだが、投手なら「リリースの瞬間」、打者なら「インパクトの瞬間」のコツさえつかんでしまえば、思い通りのボールを投げることも、力強い打球を放つことも、そう難しいことではなかった。

 むしろ、能力のある選手をそろえる「編成能力」、実際の野球と同様に打順やローテーションをしっかりと考える「戦術や采配」、あるいは投手の「配球」がポイントとなってくることにすぐに気がついた。これは若者はもちろん、実は僕のようなオッサン向けではないか!

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