平原綾香が憧れる村元哉中&髙橋大輔の演技と素顔。「大好きなふたり。セクシーでカッコよくて」 (3ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko

ーー彼らの滑りからインスピレーションを得たことはありましたか?

平原
 髙橋さんの滑りはうねりがあるというか、バネのような躍動感と、海の中を泳ぐお魚のように伸びやかで自由な感じがするんですね。リズム感もすばらしいので、髙橋さんの踊りを見ながら歌う時は、自分の歌い方もおのずと変わってきます。村元さんの表現も妖精のような可憐さと、時にすごくセクシーに滑る姿がとても魅力的だと思っています。

 スケートと歌は表現で通ずるものがあるかもしれません。まるで氷の上を滑るような感覚で歌を歌う、という新しい表現もそうですが、スケートの経験を経て得ることができたたひらめきは多く、自分の音楽にも大きく影響がありました。

ーー2回のアイスショーを通じて感じた、髙橋選手、村元選手の人柄についてのエピソードはありますか?

平原 ふたりとも飾らない性格で、とても優しくて気遣いがあって。一緒に時間を過ごしていて、本当に心地いい大好きなおふたりです。『LUXE』の主題歌として制作した『LUXE -リュクス-』のショー用のアレンジのなかで「Now is the time」というフレーズを2回繰り返すシーンがあるんです。

 そのフレーズを一度は髙橋さんに、もう一度は村元さんに語りかけるように歌い始めることにしたんですけど、ふたりともそのフレーズに合わせて「うん」ってうなずくんですね。私はてっきりふたりで打ち合わせした振付けだと思っていたんですが、終わったあとに聞いたら、「え? 無意識でうなずいていた!」と。ふたりはとても感性が似ているというか、そこにあらためてアイスダンスカップルとしての相性のよさを感じました。

ーー今季のふたりの試合はご覧になられましたか?

平原
 毎回欠かさずチェックしていました。(2021年11月に行なわれ、日本最高得点を出した)ワルシャワ杯の試合のあとにも村元さんがメダルの写真を送ってきてくれました。大好きな選手が活躍する姿を見るのはやっぱりうれしいものです。

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