伊原六花の高校生活を一変させたバブリーダンス。「これでどうやって踊るの?」の戸惑いから紅白歌合戦出場へ (5ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 佐野隆●撮影 photo by Sano Takashi

この記事に関連する写真を見る その後の"バブリー・ダンスブーム"は、多くの人々の記憶に新しいだろう。レコード大賞特別賞の受賞に、紅白歌合戦出場。

 もっとも、伊原にとって何よりうれしかったのは、脚光を浴びたことよりも、多くの人々から自分たちのダンスが認めてもらえたことだった。

「いろいろとテレビで取り上げていただくことがあり、いろんな方々の感想を聞いた時、全国大会での結果は準優勝だったけれど、1位だからいい、2位だからヘタではないんだなって。ダンスって基準がないじゃないですか。ゴールを入れたら1点とかではない。そう思えたら気が楽になったし、何より、やってきたことは間違ってなかったんだなって思いました。

 バブリーダンスは、ほんと"登美丘色"が強めの作品だったんですが、優勝したところは対照的に、ゴリゴリのダンスだったんです。そこに負けたので『ダンス大会っていうくらいだから、伝統的なダンスじゃなきゃダメだったのかな』って思っていて。それこそ、わたしたちは『顔芸』とか言われたりして、複雑なところもあったんです。

 でも、YouTubeやテレビで反響をいただいて、あらためて間違いじゃなかったなって思えました」

 登美丘高校ダンス部の門を最初に叩いた時、彼女は「ダンスに正解ってあるの?」という疑問に襲われた。

 そこから挫折や喜び、そして次々と世界が広がる経験を経た女子高生は、伊原六花となった今、確信を持って明言した。

「そもそも、ダンスに間違いなんてないじゃないですか!」......と。

(後編につづく)

Profile
伊原六花(いはら・りっか)
1999年6月2日生まれ、大阪府出身。
血液型:A型。身長:160cm。
音楽劇『海王星』(東京・PARCO劇場ほか大阪など)に出演中。
公式HPはこちら>>
公式Instagramはこちら>>
公式Twitterはこちら>>

ヘアメイク/藤原リカ(Three PEACE)
スタイリスト/津野真吾(impiger)
衣装協力/+mm、ottod'Ame、CHARLES & KEITH、MAISON SPECIAL

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る