マヂラブ野田クリスタルが語る『SLAM DUNK』愛。「何度読んでも身震いしちゃう」シーンとは? (2ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mistuhiro
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

――『SLAM DUNK』とご自身の経験が重なったようなことはありますか?

「ありますね。数年前、大宮の劇場のトイレで用を足していたら、外から若い2人組の声で"マヂカルラブリー、全然面白くなかったな"って言っているのが聞こえたんです。その瞬間、翔陽戦直前のシーンを思い出して"俺は三井寿じゃねえか!"と思いました。一瞬、三井みたいにドアを蹴り開けて"誰だ!?"って言おうかとさえ思いましたね(笑)」

――本当にそんなことが起こるんですね(笑)。では、『SLAM DUNK』で一番好きなシーンを教えてください。

「1巻に1つは好きなシーンがあって、一番は決めかねるんですけど、いつも泣いちゃうのは山王戦の残り2分、湘北が8点差を追いかける場面です。桜木が"まだいけるよな!!"とゴリに聞いて、一瞬棒立ちになったゴリが"ああ!! まだいけるぞ!!"と答えるシーン。あの一瞬に赤木の3年間を感じます。そんなこと言ってくれるヤツ、今までいなかったんだろうなって。何度読んでも身震いしちゃうというか、読んでいる僕までうれしくなっちゃうシーンですね」

――好きなキャラクターはいますか?

「海南の清田信長が好きです。178センチで僕も同じ身長なんですね。清田が陵南の魚住(純)の上からダンクしたシーンに痺れて、いつかあんなダンクがしたいって思いました」

――そして本当にダンクができるようになりましたよね。昔からジャンプ力がすごかったんですか?

「全然(笑)。中学時代もリバウンドが取りたくてジャンプ力は死ぬほど鍛えたんです。ジャンプ力アップのためのジョーダンの専属トレーナーが書いた『ジャンプ・アタック』って本も読み込んで。それでもリングにすら届かなかったんです。

 ポテンシャルの限界までジャンプ力を高めたって思ったんですけど、いつか限界を超えたいなって気持ちもずっとあって。芸人になってバスケをちょくちょく再開するようになって、"あ、なんかダンクできる"って思っちゃったんですよね。ゲームやプログラミングもそうなんですけど、なんでも目標を決めて、そこから逆算して組み立てたらいけるって思っちゃうタイプなんで」

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