岡副麻希の水泳&高校野球愛。名門スクールとガリ勉時代の衝撃の実話 (2ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 大阪桐蔭は野球や吹奏楽が盛んな学校ですが、私は中学・高校時代は勉強ばかりしていましたね。学校の課題が多くて、それを日々こなすのが精一杯。体を動かす暇はなかったです(笑)。勉強の息抜きが、甲子園のアルプススタンドで応援することでした。

 私はもともと理系で、中学時代は京都大学の工学部を目指していました。でも物理がどうしても苦手で、高校2年生の時に文系に転向。その頃に高校野球のおもしろさを知り、母国の野球部を取材して伝える仕事をしたいと思い始めました。なんとなく東京の大学に行けば、そういう仕事に就けるのかな、と考えていました。

 高校野球は今でも大好きで、今年も注目していました。母校の大阪桐蔭は大阪大会では、準決勝で負けてしまい残念でしたが、甲子園交流試合では勝利しました! 高校野球の魅力をひとことで言うと、全力。そしてチーム一丸。それはグラウンドでプレーしている選手だけではなく、マネージャー、ご家族の皆さん、応援する生徒、みんながそれぞれの場所で頑張り、一丸となるところですね。その一生懸命な姿を見ていると、すごくパワーをもらえるんです。

 東京の大学に進学してからは、イトマン時代の友達と再会したことをきっかけに、また水泳漬けの毎日を送っていました。競泳サークルと準体育会に入り、フィンスイミングや遠泳をやり、大学の水泳の授業でもティーチングアシスタントをしていました。アルバイトではプールで子どもたちにスイミングを教えるインストラクターをしていましたので、一日中、水の中にいました。多い時だと1日で20キロぐらい泳いでいましたね(笑)。

 大学生になって水泳を再開しようと思ったのは、単純に好きだから。私は中長距離をしていたのですが、速さや瞬発力がなくても、苦しさを我慢さえすれば、タイムが出るのが合っていたのかもしれません。ある一定のポイントをこえたら、どこまでも泳ぎ続けることができるという状態になります。ランナーズハイといのは有名ですが、スイマーズハイというのもあるんですよ。

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