英雄フェルプスが大橋悠依を称賛。瀬戸大也が復活するために必要なこととは (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by OMEGA、Kishiku Torao、Getty Images

――瀬戸選手にはまだ200メートルバタフライ、200メートル個人メドレーが残されています。彼にアドバイスするとしたら、どんなことですか

「今回の敗戦をきっぱりと忘れてほしい」ということです。実は私にも同じような経験があります。勝てると思っていた2012年のロンドンオリンピックでの個人メドレーで、4位になってしまったことがありました。その時は非常に落ち込みました。しかしそのほかに出場する種目がありましたので、その結果を完全に忘れることにしたんですね。結局、ロンドン大会では、金メダル4個と全体的にはいい結果を残すことができました。だから瀬戸選手には、これから出場する種目に100%集中してほしいですね。

――今大会は、夜に予選が行なわれ、午前に決勝が行なわれます。男子の400m個人メドレーの決勝では、ほとんどの選手が予選よりもタイムを落としていました。この競技スケジュールは北京オリンピック以来のことで、フェルプスさんも経験しています。日をまたいでのコンディション作りは難しいのでしょうか。

 もし私が出場するのであれば、金メダルの機会が与えられている限り、いつでも喜んで泳ぎます。基本的にコンディションの問題はないと思います。アメリカの選手に関しては、しっかりとその時間に対応するために練習をしてきました。

――今大会でも、そのアメリカ勢は安定した強さを見せています。瀬戸選手も出場した400m個人メドレーでは、決勝でアメリカのチェース・ケイリシュ選手が金メダルを獲得しました。フェルプスさんは、彼に大会前にアドバイスを送ったという報道もありましたが、どんな思いで見ていましたか。

 彼のことは6歳の時から知っています。これまでほとんど同じトレーニングをしてきて、弟のような存在なんです。アドバイスというよりは、ただ私が歩んできた道を見せること、それを彼に示したことで、それを彼なりに解釈して金メダルを獲得したというわけです。


2004年以来オメガのアンバサダーとなっているフェルプス。「オメガは私にずっと寄り添ってくれている。もはや家族同然です」2004年以来オメガのアンバサダーとなっているフェルプス。「オメガは私にずっと寄り添ってくれている。もはや家族同然です」


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