瀬戸大也、萩野公介のライバル物語が再スタート。若手の急追にも注目 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 瀬戸が最も実感したのは"持久力"と"耐乳酸能力"が低下しているということだった。3日目は、バラフライ決勝の20分後に個人メドレーの決勝がある厳しいスケジュールが結果にも影響を及ぼした。

「正直、今の体力やコンディションを考えれば、予選は省エネでいったほうが決勝で、もっといい結果が出せたと思います。でも今は試合数も少ないので、予選は流すというのをやりたくなかったんです。予選から好記録で泳ぎ、決勝ではさらに上げるというのをやっていかないと、世界の舞台に出た時に予選落ちや準決勝敗退もありうるので、最初から攻めていこうと考えました」

 午後の200mバタフライ決勝は、最初の50mを0秒23差の中で7人が折り返す接戦となり、100mの時点で瀬戸は6番手だった。それでも150mで3位に上げると、予選よりわずかに記録を上げる1分56秒32で3位に入った。

しかし、そのあとに出場した200m個人メドレー決勝は、「飛び込んだ瞬間に体が重く感じ、全然動かなかった」という状態。最初のバタフライを7番手で折り返すと背泳ぎでは8番手に落ちてしまい、そのままの順位で終わった。

「できなかったということは体力がなかったということだし、現状を知る大会になりました。ただ、技術的なものや水の感覚は、400m個人メドレーの平泳ぎの時に感じた点を、今日の200m個人メドレーの予選では修正できたように、衰えてはいないと確認することができました。

 とにかく今は、持久トレーニングと耐乳酸トレーニングが必要というのはわかっています。そこをしっかりできれば一気にタイムも上がると思うし、4月の日本選手権では日本記録を狙えるようにしていけると思います」

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