イケメンスイマーの中身は超骨太。中村克「東京で歴史を変えてやる」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO


 もっとも、リオ五輪後はなかなか結果が出なかった。記録が停滞したわけではなかったが、翌年の世界水泳では予選落ちも経験。そのため、独自の練習方法には否定的な声もあったという。

「そういうやり方だから記録が出ないんだよ、とか。わからなくもないですよね。僕みたいな感じでやっている選手は、ほとんどいませんから。

 だから、そういった声を払拭するためにも、早い段階で自己記録を出さないといけなかった。納得させるには、それが一番手っ取り早いだろうと」

 コナミオープンで出した47秒87は、東京五輪でメダルを獲るための通過点であると同時に、中村にとっては自らのやり方が間違っていなかったことの証明でもあったのだ。

 東京五輪に向けても順調だった。

 日本記録を出したあとはケガもあってやや伸び悩み、昨年の世界水泳でもケガの影響から決勝進出はならなかった。それでも、中村は自らのパフォーマンスを前向きに捉えている。

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