イケメンスイマーの中身は超骨太。中村克「東京で歴史を変えてやる」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO


「ずいぶん前から『リオで47秒台で泳ぐ』と自分の中で決めていて、この時期にどこまで到達していないといけないのか、そうやってひとつひとつ逆算して、完璧なプランニングができていた。あとは、ここで絶対に泳ぐんだという強い覚悟があったから、47秒台を実現できたんだと思います」

 だから、中村は自らの結果に喜んでも、驚くことはあまりないという。

「本番で自分の力以上のものが出るっていうじゃないですか。でも僕の場合は、自分の想定をはるかに超えることはあまりないですね。それがいいことかわからないけど(笑)、これくらいの準備であれば、これくらいのタイムだろうと。それは逆に言えば、自信を持って準備をしているから。目標達成のためにやるべきことをやってきた証だと思っています」

 ただし、リオ五輪では48秒の壁を越えても、メダルには届かなかった。

「47秒で泳ぎたいという気持ちはあったんですが、メダルを獲りたいという気持ちは少し欠けていたのかなと。でも、ほかの種目で友だちがメダルを獲っていたのを見ると、やっぱり五輪ではメダルが大事なんだと実感しました。だから、次の東京では絶対にメダルを獲りたいと、あの時に強く思いました」

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