大橋悠依「もっと前から泣いてれば」結果と感覚のズレに悩んだ7日間 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 特に、これまで世界大会で結果を残していた平泳ぎは大きく崩れた。昨年の全日本で100mと200mを制して、持ちタイム的にも派遣標準I突破の可能性を持っていた青木玲緒樹(ミキハウス)は100mで5位。200mは決勝進出を逃すという結果になった。

 また、昨年のアジア大会100mで優勝した鈴木聡美(ミキハウス)も代表入りを狙った100mでは、1分07秒75で2位と派遣標準IIに1秒27も届かなかった。アジア大会200mで優勝して復調してきた渡部香生子(JSS)は、風邪を引いて最初の100mを欠場。200mには出場して優勝はしたが、派遣IIに1秒弱届かない2分24秒28にとどまった。

 さらに100mで優勝した関口美咲(木下グループ)も1分07秒70でメドレーリレーの派遣記録にも届かず、今大会での代表内定者はゼロという結果になってしまった。

 リレー種目のみの代表も含めて、この日本選手権で世界選手権代表に決まった女子は7名だけ。東京五輪へ向けてのプレッシャーを徐々に感じる雰囲気だった日本選手権を終え、5月30日からのジャパンオープンでは、どれだけの選手が代表に追加されるか。今回は精神的な重圧も大きかっただけに、その切り替えを見たい。

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