超人スイマーか? 「泳ぐたびに新記録」の池江璃花子が世界に急接近! (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 その言葉の通り、4日の決勝では前半を準決勝よりも速いタイムで折り返す。

「前半をそんなに(速く)いったつもりはなかったのに、後半はすごくバテたので、もしかしたら遅いかもしれないと思った」と感じながらも、後半も泳ぎを崩すことなく後続との差をどんどん広げ、前日塗り替えた日本記録をさらに0秒20更新する56秒38でゴールした。この記録は16年のリオ五輪では2位に相当するものであり、ハイレベルだった昨年の世界選手権では、3位に100分の1秒まで迫る記録だ。

 池江は「去年の世界選手権ならメダルは獲れなかったということですね」と、苦笑するが、世界レベルを証明する記録だった。

 昨年の日本選手権で56秒89を出していた池江は、7月の世界選手権では50mバタフライとともに、メダルを期待されていた。だが、最初に行なわれた100mでは準決勝を4位で通過しながらも、決勝では6位。池江はレースをこう振り返った。

「自分のバタフライの持ち味が後半の泳ぎなので、前半は自分のペースでいって後半を上げていこうというプランでしたが、なかなかうまく上がってこなかった」

 そして、その雪辱を果たすべく臨んだ50mでは予選を3位で通過をしながらも、準決勝では大きくタイムを落として13位と、決勝にすら残れずに終わった。池江は世界選手権後にこう話していた。

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