泳ぎは大健闘も...。「世界の大砲2発」に沈んだ日本のメドレーリレー (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

 レース後、大橋は「中5日の練習もうまくいっていたようでも、どんどん疲れが溜まっていたみたいです」と泣きながら言い、この大舞台では、レースに出て体力を奪われること以外にも、精神面で安定を保つ難しさを実感したようだった。

 また、平泳ぎで大橋に迫った清水も課題の自由形で伸びず、5位にとどまった。

 瀬戸の銅と古賀の銀でメダルは獲得したが、最終日、最終戦直前のここまで日本勢は、いまひとつ流れに乗れていない感が否めなかった。

 それが男子メドレーリレーに影響したと言ってもいいだろう。

 選手たちのそれぞれの泳ぎをみれば、素晴らしいものだった。背泳ぎの入江は、予選より0秒06上げる52秒80で2位と流れを作り、平泳ぎの小関も目標にしていた58秒台のラップを実現する58秒54で泳いだ。さらに、バタフライの小堀勇気(ミズノ)は51秒12、自由形の塩浦真理(イトマン東進)は47秒64と目標通りの泳ぎで、高速水着時代の09年世界選手権で出した記録を0秒55更新する3分30秒19の日本記録を樹立と大健闘した。

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