泳ぎは大健闘も...。「世界の大砲2発」
に沈んだ日本のメドレーリレー

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

 最後の予選となった男子メドレーリレーでは、1泳の入江陵介(イトマン東進)が、宣言通りに52秒台に入る泳ぎを見せて流れを作り、3分31秒63でアメリカに次ぐ2位通過を果たした。小関也朱篤(やすひろ/ミキハウス)が、「日本も13年世界選手権まではメダルを獲っていましたが、15年からは獲れていないので、東京五輪へ向けてこの大会からメダルを獲れるチームにしようと入江さんとも話しました」という目標に向かって前進したかに見えた。

 しかし、午後の決勝は思いの描いたようにはうまくいかなかった。まず、最初に行なわれた男子400m個人メドレーの決勝で、エース・萩野の不調が想定以上だった。

 最初の50mこそトップで折り返したものの、そこからは遅れていき、バタフライはカリシュと瀬戸に次ぐ3番通過。そこからもまったく伸びずに順位を落とし、4分12秒65の6位でゴール。萩野らしい泳ぎを見ることはできなかった。

 一方で、萩野と同じく予選ではあまりいい泳ぎできていなかった瀬戸は、なんとか銅メダルを獲得した。

「予選より体の重さはなくなっていましたが、前半から乗っている感じが自分の中ではあまりなくて......。バタフライと背泳ぎで思ったよりカリシュを離せなかったので、平泳ぎから抑えてメダル狙いにした」

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