池江璃花子、世界水泳でメダルゼロ。どこまでタフになれるか (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

 100mバタフライとともに、精神面でのタフさの必要性を思い知らされる結果になった。

 それでも、最後の個人種目だった29日の50m自由形は予選を16位で通過し、準決勝でも順位は上げられなかったがタイムを上げた。さらに、この日の最終種目であるミックス4×100mリレーにも志願して出場し、3泳を53秒50のラップでアンカーの最後の五十嵐千尋(日体大)につないで、この大会すべてのレースを終えた。

「4継の1泳でも、個人種目の100m自由形でもなかなか53秒台が出ていなかったので、リレーの引き継ぎではありますが、ここで53秒台が出たのはうれしかったし、チームに貢献できたという実感がわいた。途中はすごく苦しかったり、悔しかったりでしたけど、最後がよかったので、本当にいい経験がたくさんできた、いい大会になったと思います」

 ただし、50mバタフライと50m自由形に関していえば、ともに自己記録に届いていれば決勝進出はできていた。多種目に出た疲労はあったに違いない。それでも、自己ベストがひとつも出なかったというのは、大きな課題でもある。池江はそのことについてこう話す。

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