池江璃花子、世界水泳でメダルゼロ。どこまでタフになれるか (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

 準決勝までの「いける!」という自信とタイムのギャップが、「着実に泳いでメダルを狙いたい」と考えた決勝では足かせになってしまったのだろう。

「決勝はタイムとどんな気持ちで泳ぐかを重視したい」と話していた池江だが、今回の100mバタフライの決勝は、狙って泳ぐことの難しさを味わうレースになった。

 その後は100m自由形に出場して予選敗退、4×200mリレーでは日本記録での5位入賞に貢献した。28日には、池江にとってもうひとつのメイン種目で、今季世界ランキング2位で臨む50mバタフライに出場。予選は25秒72で3位通過と、メダル獲得への可能性を感じさせる泳ぎを見せた。しかし、世界記録保持者のサラ・ショーストロム(スウェーデン)の隣で泳いだ午後の準決勝では、精彩を欠く動きで伸びず、25秒90の13位で決勝進出を逃してしまった。

「100mバタフライの時はメダルを獲りたいという気持ちと、『やっぱり獲れないのでは』という不安が混ざり合って、不安の方がすごく大きかったのですが、今日の準決勝はけっこう自信を持って入場することができました。でも、いざ泳ぎ出したら、すごく緊張して体がガチガチになったので、思った以上に詰まった泳ぎになっていたんじゃないかと思います」

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