ロシア、中国の次をウクライナに奪われた。シンクロ日本に厳しい現実 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao/PHOTO KISHIMOTO

 予選ではロシア、中国、ウクライナに次ぐ4位ながら、ライバルのウクライナには0.2333点差。井村雅代ヘッドコーチが「細かいミスがあった」というものの、逆転可能な範囲につけた。しかし、19日の決勝では長い手足と柔軟性を生かしたしなやかな演技で得点を伸ばしたウクライナに対し、日本は、0.1334点及ばず4位と逆転することができなかった。

 乾は「井村コーチには、よく泳いだと言われましたが、結果がついてこなかったので......」と唇を噛み、中牧も「テクニカルで(中村)麻衣さんがいい演技をしてくれていたので、昨日の夜は、いい演技をしてメダルにつながるようにしようと話していた。それができなかったのが悔しい」と涙を流した。さらに井村ヘッドコーチは「ジャッジの採点基準が不明瞭だ」といいながらもこう演技を分析する

「予選の細かいミスも修正できたいい泳ぎだった。この2人はデュエットらしい、いいデュエットだからいい方向に行くと思うし、今の演技としては本当によくやったと思います。ただ、もう1カ月でも2カ月でも早くからこの2人でやっていれば、もうちょっと上のステージを目指すことができたというのも事実です。中牧も大会に入って成長したが、勝てなかったというのも事実なので、これからどうしていくべきかを考えなければいけない」

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