80年ぶりの入賞。飛込み・板橋美波は東京五輪でヒロインになれるか (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 結局、予選は10位で通過。準決勝では前日失敗した"後ろ宙返り3回半抱え型"を無難に決めて、335.55点の8位で決勝へと駒を進めた。

 そして決勝では、入賞がかかった最後の"後ろ宙返り2回半1回半捻りえび型"で、入水をきれいに決めて各審判から8.5~9点をもらう完璧な演技で締めくくった。

「最後の種目は、自分では失敗したと思って水の中では『あーっ、やっちゃった』と思いましたが、あがってみたら思ったより点数がよかったので自信につながりました。健さんには『美波って最後であんなに入水が決めれるねんな』と言われたけど、自分は終わったらすぐにコーチのところに行ったので、再生された映像を見ていませんでした。私、相当決めてたらしいですね」と笑う。

 板橋が高飛込みを本格的に始めたのは4年前。リオデジャネイロ五輪にこの種目で出られるとは思っていなかったという。初めての五輪で決勝まで進み、8位入賞を果たしたことに満足感も大きい。その一方、自分の武器である"前宙返り4回半抱え型"をやってメダルを狙いたかったという気持ちもあるだけに、悔しさも残った。

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