「これが自分色のメダルなのかも」。松田丈志が「銅」獲得で有終の美 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 夜11時38分から始まった決勝で、1泳の萩野公介は、200m自由形3位のアメリカのコノル・ドワイヤーには先行されながらも、2位で2泳の江原につないだ。その江原は予選よりも1秒速いタイムで泳いで3位でつなぐと、小堀がこれまでの自身のリレー最速ラップを縮めて、前にいたオーストラリアをかわして2位になり、一気にメダル獲得の可能性を引き寄せた。

 そして最後の松田は「予選を思いのほか頑張ってしまい、少し疲れがあった」と言いながらも、予選より0秒02だけ速いタイムで泳ぎ、イギリスにはかわされたものの、オーストラリアの追撃を振り切って3位でゴールした。

 リレー担当の久世由美子コーチは「萩野くんを除く3人が(萩野は欧州遠征組だったため)それぞれの所属で練習をするのではなく、リレーチームとして一緒に練習をしたいということだったので、国内で調整したのがよかったと思う。私より丈志の方がみんなを引っ張ってくれたし、メダルを獲るという意識を高めてくれた」といい、松田を中心にチーム力を高めた結果の勝利だった。

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