【水泳】パンパシ開幕!日本勢メダルラッシュなるか (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 大会3日目には400m自由形で、萩野とロンドン五輪2位のパクの戦いだけでなく、入江陵介がロクテと因縁対決をする200m背泳ぎも行なわれる。この種目にはロンドン五輪でふたりを出し抜いて金メダルをさらったテイラー・クレアリー(アメリカ)も出場し、熾烈なレースになりそうだ。

 そして最終日には世界記録保持者のロクテのほかに、復帰してきたマイケル・フェルプス(アメリカ)も出場する200m個人メドレーがある。今季の世界ランキングでは、萩野が1分55秒38の1位、2位にはロクテ、3位にフェルプスがつけている。4位の瀬戸も含めて、彼らがどんな戦いをするのか見ものだ。

萩野のほかに目を転ずると200mバタフライでは、今季世界ランキング2位の瀬戸が優勝を狙う。同世代で1位のチャド・レクロー(南アフリカ)が出場しないので、ここで優勝して多種目挑戦への道筋を確かにしたいところだ。

 さらに、有力な金メダル候補として忘れてはいけないのが、今季はスピードもつき、自信を持って前半からハイペースの泳ぎをしている背泳ぎの入江だ。

 初日に行なわれる100mは、4月に出した52秒57が今季世界ランキング2位で、出場選手の中ではトップタイム。8月の全米選手権で52秒75を出しているロンドン五輪金メダリストのマット・グルーバー(アメリカ)がライバルになるが、ここで高速水着時代に出した52秒24に迫る記録を出せば、200mでのロクテとの対決に勢いがつく。そのまま、自身の高速水着時代の1分52秒51(日本記録)を目標にし、積極的な泳ぎでロクテを慌てさせれば、勝機も見えてくるはずだ。

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