箱根駅伝予選会トップの明治大にいくつもの収穫。主将は「去年とは比べ物にならないくらい層の厚さはある」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

 チーム上位7人の中には、前回の箱根でエントリーメンバーにも入っていなかった4年生の橋本大輝が1時間03分09秒のチーム6位になった。山本監督はそれを含め、予選会の収穫をこう話す。

「橋本は一般入試組ですが、去年の大保海士(全日本で駅伝初出場、箱根8区区間賞)のように4年になって伸びてきて夏合宿もAチームでずっとやっていました。1万mもベストは29分40秒32で、直前練習の1万mのペース走では29分30秒切りくらいでいっていたので驚く結果ではなかったですね。

 あとはチームトップの加藤は、ここ1年半くらいずっとくすぶっていて、夏合宿ではBチームに落としましたが、これで本人も自信を取り戻してくれると思います。それにチーム8位の杉本龍陽(3年)と9位の杉彩文海(2年)は、今回エントリーギリギリのところながらも、最後は頑張って上がってきてくれたので層の厚さが出てくるという部分では大きいですね。特に杉本は、もともと中距離で、それが5000mで13分台を出してハーフマラソンまで来たので、ちょっと面白いのが出てきたという感じです」

 この後は昨年3位になった全日本大学駅伝が控えている。予選会から2週間というハードスケジュールだが、それはこの夏に、タフさを求めてやってきた成果を試される場でもある。各選手が連続する大きなレースで、しっかり2本揃える走りができれば、それは力の証明にもなり、箱根へ向けての大きな自信にもなる。

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