校内放送で部員募集、部員4人でのスタート。出雲駅伝優勝・東京国際大の転機と進化 (4ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Kyodo News

 これまでの東京国際大は留学生パワーで浮上しても、その後が続かないことが多かった。前回と前々回の箱根駅伝ではヴィンセントの区間でトップに立ったが、次の区間で早々と首位から陥落している。しかし、今回は日本人選手だけでトップを奪い、3区以降は首位を一度も譲らなかった。

「全日本は距離が長くなりますが、今回のように序盤から先頭グループで走るようなレースを展開したいですね。過去2回の全日本は最終8区に留学生を起用しましたが、違うパターンも考えています。箱根の9区、10区候補を最終区間において、実戦を経験させておきたいですし、全日本はどこかの区間でトップに立ちたいと思っています」

 昨年の全日本は1区の山谷が13位スタート。2区の丹所で8位に上がるも、12位で最終8区のルカ・ムセンビにつなぎ、10位でレースを終えている。今年の全日本は山谷、丹所、ヴィンセントの3本柱を1~7区に配置するオーダーになれば、出雲のようにトップを独走するシーンが見られる可能性は高い。

 今季のチーム目標は三大駅伝での過去最高順位(全日本4位、箱根5位)の更新。出雲でセンセーショナルな継走を見せた東京国際大の勢いは止まりそうにない。

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