箱根駅伝に向け上位候補4校を分析。優勝も狙える戦力があるのは?

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 西村尚己/アフロスポーツ

 台風の目になりつつあるのが東京国際大だ。

 チームを牽引するのはイェゴン・ヴィンセント(3年)と丹所健(3年)である。

 ヴィンセントは、関東インカレ2部5000mで優勝、10000mでも27分30秒24で大会記録と自己ベストを更新するタイムで優勝した。5000mも5月の日体大競技会で学生記録となる13分15秒15を出し、学生陸上界ではほぼ敵なしだ。全日本ではアンカー、箱根では2区候補で、どの大学もヴィンセントが走る区間は勝負しつつもどれだけ差を縮められるかにフォーカスしている。

 丹所は、5月の日体大競技会で13分46秒17の自己新をマーク。同月の関東インカレ10000mでは10位。日本インカレ5000mでは3位と、安定した成績を残している。監督にとっては外さない選手は非常に頼りになるが、丹所はまさにそういう選手だ。

 このダブルエースに加え、3年生の山谷昌也、堀畑佳吾、今年箱根4区13位の宗像聖、そして出雲のメンバー入りを果たした1年生で5000m13分50秒31のタイムを持つ佐藤榛紀、日本インカレ5000mでは14位だったが持ちタイムは13分58秒00の白井勇佑あたりが箱根の主力になっていくだろう。箱根往路での優勝を狙える戦力は整っている。まずは出雲で、チームの存在感を示しておきたいところだ。
 
 10月10日、駅伝シーズンの開幕を告げる出雲駅伝が開催される。

 トラックシーズンから夏合宿を経て、各大学がどんな編成を行ない、どんな選手が成長してきているのか。

 箱根駅伝に向けて、各大学の顔が見えてくる──。


(終わり)

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