2021.09.09

箱根駅伝出場は? 立教大・上野裕一郎監督「キロ3分でハーフを走るんだっていう強い気持ちにならないと出られない」

  • 佐藤俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

──箱根予選会は、昨年同様に周回コースに決定しました。昨年は雨の中、三浦龍司選手(順大)が日本人トップで61分41秒でした。今年の展開を、どう見ていますか?

「間違いなく昨年よりも全体的にスピードがアップして、速くなりますね。昨年は63分54秒ぐらいが平均だったんですが、今年は63分30秒ぐらいになると思います。各大学とも走り方をわかっているんで、選手はみんな最初から突っ込んで行くでしょう。総合のタイムもかなり上がり、10位内に入るのは前回よりもさらに厳しい戦いになると思います」

──昨年は10位の専大が10時間33分でした。28位の立教大との差は20分。この差をどう考えていますか?

「昨年は、まったく戦えなかった。中山と斎藤だけが前を走って、あとはまばらになって、10キロ手前で後方の選手はほぼ終わった状態だった。でも、今年は、もともと力がある選手が走れば、たとえば昨年は忠内と金城(快・3年)が67分かかっているんですけど、今年は63分台で行けると思うので、トータルで10分程度は縮められる目安はついています。残り10分を1年生たちがどう縮めていくか。64分30秒かかるようでは、10位内には入れない。うちは60分とか、61分で抜ける選手がいないので、各自がしっかり設定のタイムをクリアすることが重要です」

──作戦、戦略的なものは考えないのでしょうか?

「特に考えていないですね。うちは、まだそのレベルで戦える状態ではないので、個々で必死に食らいついていくしかない。ただ、目標は15番以内と決めています。その順位でいければ来年、10位内というのが見えてくると思うので」

──練習を見ているとA、Bチームの選手は十分戦えるように見えます。

「A、Bチームの選手は崩れなくなって、強くなってきました。目標とする15番ぐらいは狙える力はあると思います。ただ、箱根に行くためには、その下のC、Dチームの選手が頑張ってくれないと。そこから這い上がってA、Bチームに来る選手がいないとフレッシュな競争ができないですし、戦力としての厚みも出てこない。今、A、Bチームだけで20人いますが、全員がこのまま故障なく予選会に進めるかどうかわからないですからね。ただ、現状、A、Bチームで選手が故障し、C、Dチームから入れ替えをした場合、67分とか、68分台になってしまうので、それだと勝負にならないんですよ。うちの今の最大の課題、その中間層の底上げ。そのレベルが上ってくれば、うちはもっと強くなると思います」

 菅平合宿で、上野監督が力を入れて見ていたのがC、Dチームだった。25キロ走では、自らペース役となり、選手を引っ張った。A、Bチームに這い上がっていく可能性のある選手は今のところいなさそうだが、9月に入ってそういう選手がひとりでも出てくれば、箱根予選会を戦ううえで、チームに活気が満ちてくる。そもそもチームには、そうした血の入れ替えがなければ競争意識が薄れ、停滞、弱体化していくものだ。果たして、「我こそは」という強い気持ちの選手がC、Dチームから出てくるだろうか。

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